光沢とは(測定機器コラム)

光沢(グロス)測定とは?
製品の見た目を左右する「ツヤ」を、客観的に数値で評価するための技術です。
人の目は優れていますが、気分や環境に左右されるため、安定した品質管理には「光沢計(グロスメーター)」が必要になります。

1. なぜ光沢を測るのか
製品の第一印象は、表面のツヤや均一感で大きく変わります。
たとえば車の塗装、家電の外装、プラスチック製品、包装フィルムなど、
どの業界でも“均一な光沢”は品質の証です。
しかし、目視評価には以下の問題があります。

• 観察条件が一定でない
• 観察者の気分や体調で判断が変わる
• 人によって見え方が違う

そのため、光沢を数値化して管理することが不可欠なのです。

2. 光沢の見え方はどう決まる?
光沢は、表面を観察したときに感じられる視覚的な感覚です。表面が入射した光を鏡のように反射し、光源や物体を映し出す能力によって光沢は評価されます。
光沢の印象は、次の3つの要素に影響を受けます。

①表面の性質
・素材(塗装、プラスチック、金属など)
・表面の凹凸(平滑、粗さ、ストラクチャー)
・透明度
・下地の影響

②光の当たり方
光沢を見るには、”直接光(指向性のある光)”が必要です。
拡散光ではツヤが弱く見えます。

③観察者
・視力や感度
・気分や心理状態
・どこに焦点を合わせるか(表面または反射像)

3. 表面の反射の種類

■ 高光沢
光が鏡のように反射し、反射像がはっきり見える状態。
反射光の強度は、入射角と材料の特性(屈折率)に依存します。

金属:高強度、入射角への依存性は低い
非金属:低強度、入射角と材料の屈折率に依存します

■ 中光沢、低光沢
表面が粗い場合、光は鏡面反射の方向だけでなく、他の方向にも拡散反射されます。
光が全方向に均一に分布するほど、鏡面反射の強度は弱まり、表面の光沢は少なくなります。

■ ヘイズ(反射曇り)
高光沢表面でも、微細な傷や凹凸があると反射像の周囲に低強度の拡散光が生じます。
光の大部分は鏡面方向に反射されるため、高光沢ではありますが、反射像はかすみやモヤで覆われているように見えます。



■ DOI(像鮮明度)
光沢値が高くても、反射像がシャープに映りこまなければ「高級感」は出ません。
DOIは「反射像の鮮明さ」を表す指標です。
人間の目の解像度(約0.1mm)に近い微細構造、すなわち数μmから約1mmの範囲の微細構造は、表面の反射像を形成する品質に影響を与えます。
この種の光沢は「像の鮮明度(DOI)」と呼ばれ、その視覚的知覚への影響は、反射面の輪郭の鮮明さとして表されます。
鏡面光沢の測定は反射光の強度と材料の屈折率に依存しますが、DOIは相対的な指標であり、高光沢仕上げの知覚される輝きとよりよく相関します。
※詳しくはwave-scanの項目をご確認ください。

次のコラムでは、光沢計の原理や種類について詳しく紹介いたします。

光沢計について(測定機器コラム) | 株式会社テツタニ