テツタニの目指す先
株式会社テツタニは2021年に創業95周年を迎えました。
創業100周年を目前にし、テツタニの目指す先とは。代表取締役社長 鉃谷 昌宏が語ります。
創業100周年に向けて

新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、経済規模の縮小が叫ばれており、今後も様々な活動の制限、顧客・仕入先の変化等が大いに考えられます。
そんな中においてこそ、テツタニの存在価値を向上させる必要があると考えています。
攻めの姿勢を貫き、創業100周年に向け、収益性と安定性を高いレベルで維持し、市場から必要とされるチームを目指します。

士魂商才

■創業者 鉃谷長治郎からの座右の銘
「士魂商才」

「士」は武士や紳士の士であるので、法令順守、誇れる倫理観を持って仕事をすること。それと共に商人(あきんど)としての才覚を持って儲ける。「儲けるけれど、王道を行く」ということ。これは創業者 鉃谷長治郎からの座右の銘です。

誠実、革新、友情

■社是
誠実、革新、友情

組織は人

経済環境が目まぐるしく変わる中、近い将来を予測し、永きにわたり企業が存続していくためには、組織が柔軟で且つ強靭であることが必要です。生きた組織には魂があり、熱い想いがあります。
個々人が組織を守り、育てるという気持ち。
資質を向上させる前向きな姿勢。
この2つこそが、柔軟で且つ強靭な組織のマインドとなります。
私が今取り組んでいるのは、組織作りです。
今までの組織が悪いわけではなく、より組織だった体制作りを加えていきたい。
これは創業100周年、その先を考えれば当然のことです。テツタニが築き上げてきたものを組織的に受け継がれていく体制を作っていきます。

テツタニに入社する前に大手で営業として7年半ほど務め、今に至るまでに「もっとやってやろう」と向かっていく力が培われました。
過去の自分を表した言葉は「七転び八起き」といったところでしょうか。転んだこともありますが、そこでチャレンジし続けたことが今に生きています。

私は「人」に育てられました。これからは「人」を育てていく立場となりました。
将来の会社規模を考え「人」がしっかりと育つ場所にしていきたい。
私が目指すテツタニは以下の通りです。
・働いていることを誇りに思える会社
・入社して本当に良かったと思える会社
・幸せを感じることの出来る会社
・満足感を得られる会社

テツタニカラーを豊かに

テツタニの社員らしさを表す「テツタニカラー」というものがあります。それを言葉に表すと「仕事に愛情を持っている集団。個性的だが悪い人はいない」と言えます。これが私たちにとっての大きな強みです。

しかし、今までのテツタニカラーだけで良いわけではありません。
100周年、そしてその先を見据えていくなら、もうワンステップが必要です。
例えば「優しいから折れてしまう」というとこもあります。
もし「優しさを持ちつつ、そして自分の意見をはっきりと言う」ということができたらどうでしょうか?

今あるカラーをしっかりと持ち、より豊かな人格形成のために、もう一つ、二つとカラーを足していく。
淡い色ならもう少し濃い色を、青味がかった紫なら、赤味がかった紫もとその風合いや色合いも足していくことができる、そんな「人」が育つ組織づくりが私の望みです。

Think more always

Think more always.「いつももう少し考えよう」
これはテツタニで仕事をする上でのキーワードです。

私がもう少し考える部分は何だろうかと自問自答してみました。
最初に思いついたことは「時間が足りない」ということでした。時代の変化するスピードが速くなっている中、これからの10年は今までの50年やそれ以上かもしれないと会長と話しています。
ただただ、時間が足りないというのではなくて、スピードアップしていくことが必要だと考えています。
これは、私個人だけでなく、会社全体として取り組む課題でもあります。
今までの業務をスピードアップするにはどうすればよいか。パソコン、スマートフォンといった便利なツールを使いこなせている人と使えない人とでは時間の効率が大きく異なってきています。そういったツールを上手く使いこなせるようになっていくことが大切だと考えています。

VISION「好感度No.1企業」を目指す

「好感度No.1企業」というのは、数字で示しにくいものですが、株式会社テツタニのお客様、仕入先様、金融機関様などから好かれる会社、頼られる会社であることを目指しています。
同時にCS(Customers Satisfaction:顧客満足)、SS(Suppliers Satisfaction:仕入先満足)と共に社員あってのテツタニという経営信条からES(Employees Satisfaction:従業員満足)も大切にしていくことが、好感度No.1への道だと考えています。

具体的な取り組み例
○ 毎月給料日に、社員とその家族へのメッセージを30年以上送り続けています。
○ 会社からささやかなお誕生日祝い(図書カード)をプレゼントしています。
○ 社員の誕生月に「バースデーディナー(会長主催)」を行っています。(プレゼント付き)

女性の活躍を推進

当社は女性が活躍し続けられる組織づくりにも力を入れています。
結婚や出産を機に離職する女性はまだまだ多いのが現状ですが、当社では産休育休を取得した女性社員のほとんどが復職しています。
育児との両立がしやすい環境づくりに取り組んでおり、時短勤務制度や在宅勤務制度も整っています。
また、社内プロジェクトにも女性社員が積極的に参加して活躍していますし、もちろん男女で給与等の待遇も変わりません。
女性をはじめ多様な人材の能力を発揮できる環境をつくることは、当社の発展に欠かせないことだと考えています。
男女が平等に活躍でき、働きがいのある会社を目指しています。

「身の丈経営+α」

会長から受け継いだ考えに「身の丈経営+α」があります。
「身の丈経営」は愚直なまでに本業に徹する。「+α」の意味は、チャレンジです。

テツタニの本業は商社。現代は直接ものを買うという流れが来ています。商社としては、お客様に喜んでもらう、必要とされることが大切です。
言い換えれば、商社としてその機能が発揮できなければ必要とされないということです。これからの商社としてニーズや役割をしっかりと捉えていく必要があります。

私はインターネットが発達したこれからの時代でも人伝いの情報は大切だと信じています。
「どんな人(情報)と出会えるか」というのは、普段のコミュニケーションにあると思います。
千人、一万人に会っても感度が低ければネットワークづくりも流れていってしまいます。
大切なものは、実は出会った十人の中にあるかもしれません。普段から必要とされる、頼られるような人になるためにも努力し信頼を重ねていきます。

チャレンジ

全社員で何か一つでもチャレンジしようということに取り組んでいます。私は座学の勉強だけでなく、様々な人に会っていくこと、人生の勉強をしていくことにチャレンジしています。
実は積極的に人に会うことは、得意ではありません。しかし、「顔を売って損はない」と自分に言い聞かせ、有言実行で自分にプレッシャーをかけています。
新たな出会いからは、2つ3つにとどまらない多様な考え方を得ることができます。

テツタニとしては、今まで受け継がれた経験を100年、その先へ受け継いでいくことが、これからの私の役目です。
これからは誰もが経験したことがない時代へ突入しているとも言われています。時代の変化に対応していくためにも様々な分野での知見を増やし、多くの可能性から選択できる視野を持つことに取り組んでいます。

私はまだまだ経営者として知らないことも多く、経験からカバーするということに関しては長けていない部分があります。
それを私はマイナスに捉えるのではなく、知らないことが私自身の「身の丈」であり、そこから新しいアイデアを生み出せる「+α」であると考えチャレンジしていきます。

株式会社テツタニ
代表取締役社長
鉃谷 昌宏