信頼性の高い光沢データ取得のポイント②(測定機器コラム)
2. 光沢計にも「健康診断」が必要
生産現場の環境は、ほこりや汚れが多い過酷な条件であることが少なくありません。
そのため、光沢計の受光レンズ部や光学部品にほこりが蓄積して、光沢計の測定性能に影響を与えることがあります。
従って、使用している光沢計が正常な状態を維持しているか、すなわち機器の「健康状態」を定期的に確認することが重要です。
BYK-Gardner社製micro-glossシリーズには「自動診断機能(Auto-Diagnosis)」が搭載されており、機器の現在の性能状態を確認し、即座に結果を下記の通りフィードバックします。
- 自動診断:正常
- 標準板の清掃が必要
- 光学系の清掃が必要 → サービス点検/再校正に送付
この自動診断機能は、信頼性の高い測定データを保証するための保険といえます。
3. 高光沢・中光沢・つや消し ― 最適な測定角度とは?
答えは簡単です。micro-TRI-glossです。
これは高光沢から低光沢までを高精度に測定できる汎用タイプの光沢計です。
高光沢から低光沢までの全範囲を適切に判別するためには、3種類の入射角(図4)が必要です。
- 20°:高光沢表面
- 60°:中光沢表面
- 85°:低光沢表面

図4:標準化された測定幾何条件
60°測定は、光沢値10~70GUの広い用途に適した標準的な測定角度です。
しかし、光沢値が70GUを超える場合や10GU未満の場合には、この角度では差異を十分に表現できなくなります。これは曲線が平坦になることで示されています。
その結果、この範囲では60°測定ではほとんど差が見られません。あるいは全く差がないように見える一方で、実際には目視では明確な違いが確認できます(図5)。
そのため、
- 高光沢面(70GU超)には20°測定
- 半光沢面(10~70GU)には60°測定
- 低光沢面(10GU未満)には85°測定
を使用することで、光沢の違いをより適切かつ正確に評価することができます。

図5:測定角度に依存する鏡面光沢値
4. 何回測定すべきか? ― 統計の重要性
その答えは、「1回の測定は、測定していないのと同じ」です。
製品表面の代表的な値を得るためには、少なくとも3回の測定を行う必要があります。また、表面仕上げの均一性を評価するためには、平均値に加え、標準偏差(Std. Dev.)または測定範囲(最小値~最大値)を記録することが重要です。
micro-glossシリーズには統計モード(図6)が搭載されており、ユーザーが設定することができます。
特に広い面積の表面品質を評価する場合、1回の測定だけでは均一性を正しく把握することはできません。

図6:micro-glossの統計モード表示画面

